シーザーズサプライズ：クレアベストとともに日本でのカジノライセンス取得を目指す

シーザーズ・エンターテインメント（NASDAQ：CZR）は水曜日、クレアベストニームベンチャーズ社のコンソーシアムに加わると発表し、世間を驚かせた。同グループは、和歌山県への統合型リゾート誘致を目指している。

クレアベストニームベンチャーズ社は、カナダの未公開株式投資会社クレアベストグループの一部門であり、関西地区でのゲーミング施設建設を狙う唯一のグループである。和歌山県は最近、同投資グループによる43億ドルの提案の批准により、パートナーとの折り合いをつけた最初の都市となった。

シーザーズ社による統合型リゾート事業者候補としての参入は、生真面目にアメリカだけに着目していたように見えた企業にとって180度の方向転換である。エルドラドリゾーツ社として知られていた企業が2019年6月に「旧シーザーズ社」買収の入札を発表した際、CEOトム・リーグ氏は当時、国際市場に足を踏み入れる機会について、「我社がそんな方向に進むなんて、とんでもないことだ」と話していた。

リーグ氏は、「新シーザーズ社」の最高経営責任者である。

「シーザーズ社は象徴的なブランドですから、CNVと組んでこれを日本に持ち込むことに、誇りを感じています」とリーグ氏は声明で述べている。「我社の経験は、CNVのそれと完全に融合すると確信しています。その経験を利用し、関西地区に特別なものを創出することを期待しています。」

声明には、和歌山プロジェクトに対するシーザーズ社の金融的関与についての詳細は含まれていなかった。しかし、この米大手カジノ会社が、大阪のプロジェクトに関与するライバル会社MGMリゾーツと同様のアプローチを取る可能性はある。べラジオを提供する同オペレーターは、大阪プロジェクトにおいてリスクと資本コストを負担する目的で、少数株を取得している。

シーザーズ、ついにアジアに足跡を残すか

シーザーズ社のアジア経験は、過ちと「だったはず」で一杯である。2001年、マカオが海外オペレーターに公開された際、同社はライセンス取得に乗り出すことを控えた。

これは、壮大な間違いだった。現在マカオ地区では、ラスベガスサンズ、MGM、ウィンリゾーツといった米ライバルたちが主役となっているからである。今日、マカオは世界最大のカジノ中心地であり、正常な運営環境下でネバダが稼ぐ総ゲーミング収入（GGR）の約3倍の収益を上げている。

最近では、シーザーズ社は2019年8月に、横浜の統合型リゾート入札プロセスから撤退している。後になって、これは幸運だったことが判明した。ライバルの事業者たちも同じ行動をとり、横浜新市長が最近カジノ計画を棄却したからだ。

エルドラド社による買収オファー提示の直前、シーザーズ社は、オーストラリア、ゴールドコーストのカジノリゾート認可の取得を取りやめている。今年初めには、韓国永宗島の統合型リゾートプロジェクトから撤退している。リーグ氏はこの時苦々しい口調で、韓国プロジェクトの権利を売却して手に入れられたものと言えば「わずかな焼肉」だけだったと語った。

和歌山プロジェクトへの取り組みは見込みあり

日本政府はまだ、最初の3つのゲーミングライセンスを取得する都市の選出に至っていない。最初の施設のオープンも2026年以降になると予測されている。だが、和歌山は、この認可取得に向けて理想的な位置にあると見られる。

横浜の撤退により、大阪と和歌山は、統合型リゾート競争でもうらやましがられるような位置にある。

加えて、クレアベストコンソーシアムは、市が希望していた25億ドルをはるかに超える43億ドルを、この取り組みに拠出するつもりでいる。

またクレアベスト社はアメリカ、カナダ、チリでもゲーミング施設を管理しており、すでに広範囲に及んでいる同社のゲーミング業界での信頼性が、シーザーズ社によるグループ参加でさらに持ち上げられることになる。グループには、ラスベガスサンズ社の前社長兼最高執行責任者であるウィリアム・ウィードナー氏、および同社の前国際業務兼建設部門取締役であるブラッドリー・ストーン氏が関与している。また、メルコリゾーツ＆エンターテイメント社の前最高執行責任者およびサンズ社の国際業務統括責任者、ギャリー・ソーンダース氏も加わっている。